「仕事に行くのがつらい」
「自分はこの仕事に向いていない気がする」
「入社したばかりなのに、もう辞めたい……」
働き始めて間もない時期ほど、こうした悩みを抱えることがある。
ただ、ここで一度整理しておきたいのが、
「仕事そのものが自分に合わない」のか、
それとも「今の職場が自分に合わない」のか
という違いだ。
さらに、新しい仕事では仕事内容や段取りが分からず、
単純に「まだ慣れていない」だけという可能性もある。
もちろん、退職することも選択肢の一つ。
しかし、
退職だけが唯一の解決方法とは限らない。
今回は「退職代行ラボ」として、
今抱えている悩みを整理し、
何から解決していけばいいのかを考えてみよう。
入社したばかりなら「できなくて当たり前」の仕事も多い
転職や新卒入社で新しい職場に入ると、最初は分からないことだらけだ。
仕事内容だけではない。
「誰に確認すればいいのか」
「どの仕事を優先するのか」
「社内ではどんな手順で進めるのか」
「どこまで自分で判断していいのか」
こうした職場独自の段取りまで覚えなければならない。
そのため、
仕事ができない → 自分には向いていない
とすぐに結論を出す必要はない。
特に未経験職種では、
仕事そのものを覚える時間と、
その会社の仕事の進め方を覚える時間の両方が必要になる。
まずは「向いている・向いていない」ではなく、
何が分からないのかを具体的にすることから始めよう。
まず「つらい理由」を4つに分解してみる
「仕事が嫌」という大きな悩みのまま考えると、
解決策が見つかりにくい。
そこで原因を、
①仕事内容
②能力・経験
③人間関係
④労働環境
の4つに分けてみよう。
例えば「毎日仕事がつらい」という場合でも、
「仕事そのものに興味が持てない」なら①。
「仕事が難しくて覚えられない」なら②。
「上司との関係がつらい」なら③。
「残業が多すぎる」なら④。
原因によって対処方法はまったく違う。
「仕事が合わない」可能性があるサイン
まず考えたいのが仕事内容との相性だ。
例えば、
- 仕事内容そのものに強い苦痛を感じる
- 覚えても仕事への興味が持てない
- 自分の得意分野をほとんど生かせない
- 仕事に必要な行動と自分の特性が大きく合わない
- 同じ仕事なら会社が変わっても続けたいと思えない
といった状態なら、
職場より仕事内容とのミスマッチを検討してもいい。
例えば営業職で「会社は好きだけれど、
人に商品を提案すること自体がどうしても苦痛」という場合。
職場を変えても同じ営業職なら、同じ問題に直面する可能性がある。
この場合は「会社を辞めるか」だけではなく、
職種を変える
という考え方もできる。
「職場が合わない」可能性があるサイン
反対に、仕事内容そのものは嫌いではないのに、
「上司との関係がつらい」
「職場の雰囲気になじめない」
「残業が多すぎる」
「会社の仕事の進め方が合わない」
という場合は、
仕事内容より職場環境が問題になっている可能性がある。
例えば、
「経理の仕事自体は好き。でも今の会社の人間関係がつらい」
なら、経理職そのものを諦める必要はないかもしれない。
同じ仕事を別の会社でするという選択肢もあるからだ。
実は「仕事にも職場にも慣れていない」だけの場合もある
第三の可能性がある。
それが、
まだ判断できる段階まで仕事を経験していない
というケースだ。
新人時代は、
分からない
↓
時間がかかる
↓
注意される
↓
自信をなくす
↓
「向いていない」と考える
という状態になりやすい。
しかし、仕事の流れが分かってくると状況が変わることもある。
昨日まで30分かかっていた作業が10分でできる。
先輩に毎回確認していたことを自分で判断できる。
お客様から質問されても答えられる。
こうした経験が積み重なることで、仕事に対する感じ方が変化することもある。
「向いていない」と「まだできない」を分けよう
ここは特に重要だ。
できない=向いていない
ではない。
例えば入社1か月で、
「仕事が遅いから向いていない」
と考えていたとしても、単に経験不足という可能性もある。
そこで自分に問いかけてみよう。
「この仕事を十分覚えたとしても、やりたいと思えないか?」
「覚えられれば続けたい」と思えるなら、
仕事内容そのものより
教育・経験・職場環境に問題がある可能性を考えられる。
何から解決すればいい?まずは「困っていることリスト」を作る
頭の中だけで考えず、紙やスマートフォンに書き出してみよう。
例えば、
■仕事内容が分からない
■仕事量が多い
■上司が怖い
■残業が多い
■給料に不満
■通勤がつらい
休みが少ない
仕事に興味がない
など。
そして、それぞれについて、
「会社を辞めなければ解決できない問題か?」
を考える。
意外と退職以外の方法が見えてくる場合がある。
解決策① 仕事内容・業務量を上司に相談する
仕事内容が分からないなら、
「何が分からないのか」
を整理して相談する。
単に「仕事が分かりません」ではなく、
「Aまでは理解できましたが、Bの判断基準が分かりません」
というように具体的にすると相談しやすい。
業務量が多すぎる場合も、
「どれを優先すればいいでしょうか」
と確認する方法がある。
仕事の優先順位まで新人がすべて判断できるとは限らない。
解決策② 教育担当・先輩を変えてもらう
「仕事が分からない」のではなく、
教えてもらえる環境が整っていないケースもある。
質問しても教えてもらえない。
説明がほとんどない。
担当者によって指示が違う。
このような場合は、自分の適性だけを問題にしない方がいい。
可能なら別の上司、人事担当者、教育担当者などへ相談する方法もある。
解決策③ 部署異動・配置転換を相談する
「会社そのものは嫌いではないけれど、今の仕事内容が合わない」
という場合には、部署異動という方法もある。
営業から事務、現場から管理部門など、会社によっては職種変更が可能な場合もある。
退職して別会社へ行く前に、
今の会社の中で環境を変えられないか
を確認してみる価値はある。
解決策④ 休暇・休職制度を確認する
疲労が強い状態では、
冷静に今後を考えること自体が難しくなることもある。
有給休暇などを利用して一度仕事から離れてみる方法もある。
会社に休職制度がある場合は、就業規則などで利用条件を確認しよう。
ただし、強い不眠、食欲低下、動悸、
気分の落ち込みなど心身の不調が続いている場合は、
仕事の適性だけの問題と決めつけず、
必要に応じて医療機関や公的な相談窓口へ相談してほしい。
それでも「辞めたい」と思うなら、退職も選択肢
ここまで整理して、
「仕事内容も合わない」
「職場環境も改善しない」
「異動も難しい」
「この会社で働き続けたいと思えない」
のであれば、転職や退職を検討することもできる。
重要なのは、
「つらいから何となく辞める」
から、
「何が合わなかったのか理解して次へ進む」
へ変えること。
原因を整理しておけば、次の転職先を選ぶ基準にもなる。
例えば
人間関係
より
「長時間労働」
が最大の問題だったなら、
次の会社では勤務時間や休日制度を重点的に確認する。
仕事内容が問題だったなら、別職種を検討する。
こうして失敗したと感じた経験も、次の職場選びに利用できる。
「退職代行を使うか」は最後に考えてもいい
退職代行サービスが必要になるケースもある。
しかし、
仕事が合わない → すぐ退職代行
と考える必要はない。
まず、自分で退職意思を伝えられる状況なのかを考えよう。
一方で、
「退職を申し出ても取り合ってもらえない」
「上司と直接話すことへの心理的負担が非常に大きい」
など、本人だけでは進めにくい事情がある場合には、
外部サービスへの相談を検討する方法もある。
なお、退職代行は運営主体によって対応できる範囲が異なる。
特に会社との交渉が必要なケースでは、
サービスの運営主体や対応範囲を確認して選ぶことが重要だ。
仕事・職場・経験不足を見分けるチェック表
| 今感じていること | 考えられる原因 | まず試したいこと |
|---|---|---|
| 仕事内容そのものが嫌 | 仕事との相性 | 職種変更を検討 |
| 仕事を覚えられない | 経験・教育不足 | 教育方法を相談 |
| 優先順位が分からない | 段取り不足 | 上司へ確認 |
| 上司だけがつらい | 人間関係 | 人事・別の上司へ相談 |
| 部署の雰囲気が合わない | 職場環境 | 異動を検討 |
| 残業がつらい | 労働環境 | 業務量・働き方を相談 |
| 会社は好きだが仕事が嫌 | 職種との相性 | 配置転換を検討 |
| 仕事は好きだが会社が嫌 | 職場との相性 | 同職種への転職を検討 |
| 心身の負担が大きい | 複数要因の可能性 | 休養・専門窓口等への相談 |
| 改善を試しても変わらない | ミスマッチの可能性 | 転職・退職も検討 |
まとめ|「辞める・辞めない」の前に原因を分けてみよう
「仕事が合わない」と思ったときに、
最初から退職するか我慢するかの二択にする必要はない。
まず、
①仕事が合わないのか?
②職場が合わないのか?
③それとも、まだ仕事に慣れていないのか?
この3つを分けて考えてみよう。
仕事内容や段取りが分からないなら、
まず覚える方法や教育環境を見直す。
人間関係なら相談先や異動を考える。
仕事内容そのものが合わないなら職種変更を考える。
職場だけが合わないなら、
同じ仕事で別の会社を探す方法もある。
そして、いろいろ試したうえで
「ここでは続けられない」
と判断したなら、退職も次へ進むための選択肢になる。
大切なのは、
今の会社を辞めることだけではなく、
「次はどんな働き方なら自分に合うのか」を見つけることだ。


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